プールの猫さんたち 秋雨

巴里は、急に寒くなった。冬時間に変更するまで、まだ一週間もあるというのに、朝いつまでも暗いのは、雨がちの曇り空のためである。冷たい霧雨が、道路をぬらしている。プールへ向かう広場のマロニエの並木は、あらかた葉を落とし尽くし,周囲の建物の管理人達が、それぞれ門前を掃き清めては、樹々の根元に堆く寄せている。丸い小さな実がそこここに落ちている。孫猫真心子ちゃんの恰好の遊び道具。頭を低くし、尻を高くあげ、尾をせわしなく振って飛びかかっては転がしている。
こういう天気の時、以前はプールの猫さんたちが、どうしてるかと、心配だった。しかし,今は,安心している。
「あのチビ猫は、頭がいいよ。朝、プールの下の機械室におりていくと、鉢合わせするんだ」
従業員の一人が教えてくれた。どこか小さな隙間から、入って行くらしい。
「あそこなら暖かいからね」
母猫も何処か暖かい場所をみつけているのだろう。
そして,誰かしらが、餌を与えてくれるらしい。
勿論、空腹で跳んで来る事もある。しかし、満腹らしくただすり寄ってくるだけのこともある。
新しく官舎に入った一家とも、母娘猫のおかげで笑顔で挨拶を交わすようになった。
ところで,この官舎の通路の両脇に沿って、沢山の白粉花が植えてある。一度、種を御願いしてみようかと思っている。田舎の家の庭に白粉花を咲かせてみたい。

秋ついりソナチネの音もこもりをり
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桐の葉も

Author:桐の葉も
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