思い出の迷い犬達 (一)

「Eが、犬を連れてくるそうだよ。」
M氏の息子Eは、休暇で母方の里に行っていた。フランス南西部の山村の朝市で、痩せこけ埃にまみれた犬を見つけたという。
「白に茶ぶちのスパニエル犬らしい。」
「名前は」
「イヌさん」
幼児期を日本で過ごし、姉妹と日本語で喧嘩していたEも、母国に戻ると日本語はすっかり忘れてしまっていたのだがーーー。
イヌさんは、いつも少し目やにをつけた円な瞳で辺りを見上げ、尾を盛大に振り続けた。大人しいが、やや抜けたところがあった。仕事のある息子に替わり、M氏も世話をする事となった。夏休みには、ソーローニュの A 町にある 田舎の家に連れて行った。もう二度とあんな旅はしたくない、と、M氏。P**205の小型車に、鳩一羽、大人猫二疋、中型犬一匹、人間二人。いつもは車が大好きな三毛猫メイ子は、二時間余りうなりづめ、鳩が鳴けば、猟犬種であるイヌさんは、尾をぱたぱた打ち付け、くんくん鼻をならす。
それでも、蒼みがかった夏の夕暮れ、梢を渡る風の音を聞きながら、森の中を犬と散歩するのは、愉しかった。
イヌさんは、秋には、ノルマンデーの海辺に住むE の母親に引き取られた。庭はもちろん、浜辺を駆け回って、最後まで幸せな十年間を過ごす事ができた。
イヌさんは、捨てられていたのだろうか、それとも、迷ってしまっていたのだろうか?犬は、鼻が利くから、道を失わないと思っていたが。
数年前の夏の終わり、 A 町の外れにあるプールからの帰り道。 土砂降りの雨の中、町の中心部から八方に延びる街道の一つを、車で徐行していた。狭い道の両脇には、低い家並が続いている。壁沿いを灰色の小型犬が、走っている。
「家に急いで帰ろうとしているんだね」
と、運転席のM氏。しかし、犬は突然、道を渡り、反対方向に走り出し、また戻って来て、今度は、小路に入って出て来た。
「停めてください。絶対迷っていますよ。」
タオルを敷いた後部座席を開けると、犬は、慣れた風に跳びのった。元気よく水しぶきをとばす。まだ若そうだ。プールの近くには、キャンプ場がある。時には、犬を捨てて行ってしまう人もいる。当時、家には老猫ミュッセがいた。跳びあがるどころか、歩くことさえも ゆっくりゆっくり。うなる事も爪を出す事もできないーーー。
犬の首輪に小さな札が付いていた。

五月闇 犬の遠吠え 風なぎて
続く

号外 3

『被災地動物情報のブログ』さんより転載

1、【確認済】

20キロ圏内ペット救済は福島県で受け付けています。

飼い主さんからの要請のみ受け付け。
※以下の番号は飼い主さんからの要請のための番号ですので
飼い主さん以外の方からのお問い合わせの電話はお控ください。

【問い合わせ先】

福島県食品衛生課
024-521-7245
(ペット救済の件でとお問い合わせください)

もし上記の番号がかからない場合は、

福島県代表番号より電話を回してくれます。
024-521-1111

・・・

また以下の日程で検査と救済に当たられる予定ですが、
スケジュールにない場所や日にちを過ぎた場所でも対応可能との事。
まずはお問い合わせを!!

【スケジュール】

本日29日
浪江町・川内村

30日
双葉町・広野町
1日
大熊町・楢葉町
2日
富岡町・田村市




2011-04-29 17:12:05
20キロ圏内飼い主さんに向けて。避難所用のポスターできました!!

 2、テーマ:原発避難区域の動物救済
【必ずお読みください】
このブログで掲載しました、
福島県にて飼い主さんからのペット要請受付の記事に対して、
http://ameblo.jp/japandisasteranimals/entry-10875846118.html
真実ではないと言う情報が流れているそうですが、
「真実ではないと言う確認もふくめてペット救済を問い合わせた」
飼い主さんや、飼い主さんの代理で電話をされた御親戚の方から、
「受け付けています」と返事をもらったと言う情報が複数届いています。
(現時点で受け付けてもらえなかったというメールは届いていません)

担当の方のお名前をお聞きになられてる方もおられますし、
近々県のホームページにも掲載しますと言う事です。
電話では「住所、ペットの種類、特徴」を聞かれ、
もし家にいなくても(繋がれていなくても)、
特徴が類似した子は保護し、
保護した場合は県から連絡をしますと言う事です。
夜は8時~9時ごろまで職員さんが残って対応されるとのこと。

飼い主さん以外の方からの電話があるそうです。
電話がつながりにくくなる恐れもありますので
飼い主さんがお問い合わせください。

【追記】
ほんとーーーにしたくなかったのですが、
ポスターを作製したこともあり、
また真実でないと言う情報が流れてることもあり、
ポスターにも掲載しました電話番号に問い合わせをしました。
電話口に出られた方のお言葉を補足を入れて掲載します。

「せっかく作って頂いたポスターですので
(避難所などで)配布していただいても構いません。
(動物救済は)受け付けておりますが、
情報が殺到しますとすべての届け出には対応ができなくなることを
ご了承ください」

飼い主さんのための電話番号であるのこともわかっています。
また飼い主さん以外の問い合わせの電話が業務に支障をきたすことも
重々承知しています。

ほんとに、ほんとにかけたくなかった。
悔しい、自分に対して。事実でないと言った方にも。

【また追記】
読者の方が要請書を作成してメールくださいました!!
NYさんありがとうございます!!
やーん嬉しい。
人に傷ついても人に癒してもらっちゃった、ラッキー☆

・・・・・・以下、避難所などに貼れる&くばれるポスター(ちらし)です・・・・

『被災地動物情報のブログ』さんより転載、


「20キロ圏内にペットを残している方へ。
福島県に至急ペット救済を申請してください」

カラー
http://dear-paws.com/download/fukusima-2011apr29_color.pdf

モノクロ(白黒)
http://dear-paws.com/download/fukusima-2011apr29_mono.pdf

ペット救済要請書
http://dear-paws.com/download/2011apr29_hogo_iraisyo.pdf』

以上、転載させていただきました。ありがとうございます。

まだご存知ない飼い主さんが周囲にいらしたら、是非、教えてさしあげてください。
なおそれぞれ里親さん、飼い主さんが見つかった二匹の犬さんも紹介されていました。
合わせて御覧になってくださいね。
一つでも多くの小さな貴重な命が救われますように。

『犬猫救済の輪』動物愛護活動ドキュメンタリーにも、いろいろ詳しく出ています。
どうぞ御覧になってください。



巴里の街角の犬達

ここ十日程、巴里は初夏の陽気。並木通りの菩提樹は萌葱色の小さな葉が芽吹き始めたかと思うと、はや梢一杯に茂り、つい先頃まで冬枯れの枝枝の間に見えていた青空を、ほとんど隠してしまった。
通りに面した珈琲館、喫茶店、食堂など、皆、歩道に椅子や卓を並べている。最近改装した珈琲館では、大きなゴールデン=レトリバーが、白いワイシャツ姿の紳士の足下で腹這いになっている。 前足を組んで顎を乗せ、少し眠たそうな眼。その柔らかな毛の先にも光が揺れている。紳士は、新聞を読んでいる。
隣の席の若い男女は、近頃多い誇張した抑揚で、身振りを交え盛んに喋っている。綺麗に日焼けした少女の片手の綱の先には、椅子の下のダックスフント。犬は、 黙って尾を降って 少し離れた席を見ている。家族連れらしい四人組。端の席の、まだ八つくらいの女の子が、スコッチテリアの仔犬を抱えて頰刷りしていた。
この店自体、以前はいつもプードルがいた。休みの日など椅子に座って硝子戸越しに外を眺めていた。
巴里のテラスに、犬は欠かせない。
パン屋の入り口の脇には、繋がれて熱心に店内を見つめている白いマルチーズ。丁度昼前でかなり混んでいるから、ご主人が出てくるのに、時間がかかっているのだろう。片手にバゲット、片手に犬の綱、は、巴里でも田舎でもよく見かける光景。もう一軒、地下鉄の駅のすぐ側にもパン屋兼喫茶店があるが、ある真冬の日暮れ、軒下に段ボールを敷いて犬と坐っていた乞食を、太った女主が店から出て来て、邪険に追い払う場面に出会って以来、二度と買わない事に決めている。
角の公営集団住宅のいくつかの窓辺の赤いゼラニウムも、煌めく陽射しに一層鮮やかに見える。この建物から出てくる、犬を連れた奥さん(独り身かもしれない)。年齢不詳。暗紅褐色にそめたごく短い髪、痩せて小柄で、乾いた印象の細面。いつも地味な服装で、 少し疲れたような表情も変えずに、まっすぐ前を向いて歩いている。婦人に先立ち、綱を引くあきらかに雑種の、堅い刷毛のような毛並みの小振りな中型犬も、同じように、脇目も振らずにとっとこ、とっとこ。不器量だけれど、何故か可愛い。真剣だけれど何となく楽しそう。そう思って眺めていると、婦人の薄い唇にも、黒い小さな瞳にも、犬を見る時、微かな笑みがほのめいているようなーーー。婦人の中の表に現れにくいある部分が、この薄茶色の犬に顕現しているような気がする。
夕方には、同じ公営集団住宅住まいの子供達が、サッカーボールで遊んでいる傍ら、老婦人が極小のテリアを放して椅子で休む姿をよくみかける。この集団住宅には、随分多くの人と動物が住んでいる事だろう。

犬見つつ 藤の花見つつ 夕まぐれ


フランスでは、 個人の賃貸アパートは勿論 公営集団住宅 でも、特別危険な種類を除けば、動物達と一緒に暮らす事に、ほとんど問題ありません。私自身、留学生時代、日本から連れて来た二匹の大人猫と貸しアパート住まいでした。
日本でも、たとえ公共集団住宅の一部だけでも動物同伴を認められれば,被災地の飼い主さんと動物達、また動物が側にいると困る他の被災者さん達、皆さん,どれほど助かる事かと思います。

『被災地動物情報のブログ』さんより転載
Animal Sanctuary project
http://adopt.dear-paws.com/
※今週新しく2匹のワンコを保護しました。
元の飼い主さんと里親さんの両方を募集中です!!

Extra.

 From "Animal Information Blog for Japanese disasters 
 http://ameblo.jp/japandisasteranimals/
(『被災地動物情報のブログ』さんより)
『2011-04-26 12:27:37
Please help us spread the truth to the world
テーマ:For English Speakers
This is an email from an animal rescuer who was there until the last moment before the evacuation area (20 Kilometer radius from the nuclear plants) officially closed up for public.
Animals in the 20 kilometer radius are in serious trouble.
And their owners are desperately asking for a help to save their beloved pets.

The voice of animals and their owners within 20 kilometer radius are not heard or ignored by the Japanese government and the media.

Some of animals in that area are still alive.
But there’s not a lot of time left.

Please raise your voice from outside of the Japan.
http :// ameblo . jp / nyanzlovelove /

Below is email we’ve received...


I was in the area of Tomioka-city and Ookuma-city to rescue animals.
When the government officially closed evacuation area off, I was the last one to leave there.

Dog food we left there will be gone within 10 days.

Animals who are left in these area are all timid so we’ll have to gain their trust and it will take time to catch them. Dog and cats has broken heart from this terrible ordeal so we will also have to heal their heart as we rescue them.

Cats will go through the natural selection of survival and the though one will be able to survive eating birds or insects. The weak one will die. Cats who are stuck inside of the house ate each other, there’s only head left and the rest is nothing but a bone.

For dogs, they will also eat each other or becomes stray. For the weak ones, they will be eaten, and for dogs to hunt, they will form a pack, which will be like a wolves and that means Japanese government will terminate them.

Health of the dogs who are already rescued has been declining. Many of them suffer injury and feeling ill.

Both dogs and cats are waiting for their beloved owners.


For farm animals, everyone of them will be killed because in Japan, Animal Rights is not yet established firmly as some the other countries.

I also visited pig farms, so many dead bodies... The strong ones dig the ground and eat roots of the plants, trying so hard to live. 』

Please read the original blog. There are some photos in it.






Cows that were let out of the shed is together with their family members, eating grass from the ground and somehow surviving but the cows that weren’t let out is already starved to death.

Japanese government has decided to capture all loose farm animals and bring them back to the shed. Will the government feed them? No, they won’t. They said they’ll help, but they will let the animals starve. If we let this happen and do nothing, they will die in the terrible way.

After the government closed off that 20 kilo area from the public, we really don’t know what they are going to do to animals behind the close doors. We are very afraid for them.

We have passed local news paper company on the way to my rescue activities. They know what’s really happening. But they won’t report the truth. I begged the local newspaper company, but there answer was “There’s nothing we can do.”


Japanese self-defense force said “We also have pets in our lives. We are concerned. If we only get a command from our commander...”


A young anti-riot police said in Fukushima was very concerned. He asked me “How are animals inside (of 20 kilometers) doing? Are cows still alive?”


We were asked to rescue animals from the residents of Fukushima, and are in the danger zone with radiation trying to help. A young anti-riot police man also from Fukushima has said “Please do not go inside (within 20 kilo).” but we can see that his eye said “I’m sorry... I don’t want to say that.”


I’ve spoken a lot with residents of Fukushima. All say the same thing “They said we can come home in a day or two...” They just stop whatever they were doing and got out of their town. Left their car on the street or left their close hang dry out in the yard... as if the time had stopped completely.


We can only assume that there’s a lot of dead body laying around after Tsunami. Everything in that area has been untouched.


Saving animals in that area means saving the disaster victims’ heart. These people have to start a life all over again. We just want to bring their beloved pets back.


People in Fukushima has been nothing but a patient good citizen. I have never heard complain towards our government or Tokyo Electric Company (the company responsible for this nuclear plants). This is an act of nature, but it is also an act of human.

When I ask the disaster victims “Is there anything I can do for you?”, they always say “We are OK. Thank you very much for asking.”


People are moving out of evacuation center to other area of Japan to start a new life. People of Fukushima is strong willed but also very simple and humble.


The other day, one of the cat owner whom cat has been rescued recently said for the first time “I hate Tokyo Electronic Company who area making animals suffer like this.” The cats this person got back cry every night out of fear<



The cats I foster from this ordeal also cry out at night out of fear. Animals heart has been hurting.


Dog food we left to the evacuation area will only last for 10 days. I cannot sleep thinking about what’s going to happen after their food run out.


Numbers of the demonstrators against nuclear power in Kouenji the other day surpassed the number of the evacuees in Futaba county.




Nuclear power is dangerous and scary thing.
Can’t see, can’t smell, won’t manifest in our eyes.

Japanese media will not cover truth.
The message I have posted on Tatami says everything about what the local residents want to say.


That message of voiceless voices from the local residents was displayed on the side of the Root 6 for everybody to see, but all Japanese media ignored them.


Everybody who are involved in the animals rescue, an individual or organization... we are pleading so we can continue to help the animals (domestic or farm animals) with the risk of radiation contamination.

Please help us spread the truth to the world.


People in Japan are trying very hard to ask their government to provide help.
Please join us in raising our voice."


Please read the original blog. You can find some photos and many other useful infomations.
http://ameblo.jp/japandisasteranimals/



『ウンベルトD』と『フランダースの犬』

ソルボンヌのすぐ近くに、老舗の映画館がある。古い作品を中心に上映している。数年前、イタリア映画『ウンベルトD』が、かかった。雑誌等の再上映の分野では、一位になっていたから、観た人も多いのではないだろうか。ウンベルトは、年老いた貧しい年金生活の退職教員。彼の側には、いつも小型犬フライカがいる。 下宿屋生活だが、家賃が上がり、窮乏のあまり仮病で入院したが戻ってくると、自分の部屋はなくフライカはいない。探しまわった結果、保健所に駆け込んで救出。老人は金策に奔走するが、友人達はけんもほろろ。 主人にかわり、フライカは、後ろ足で立ち上がって山高帽に小銭を貰う芸当までする。 家主の女は全額耳をそろえなければと、追い出す構え。彼女には彼女の事情があると、責め立てる。死を覚悟したウンベルトは、フライカの行く末を案じ預け先をさがすが、何処もいかがわしくて、手放せない。ついにフライカとともに鉄道自殺を図ろうと、線路へ降りて行きーーー。
フライカの叫びで、生にとどまったウンベルト。決して人好きのしない、寧ろ醜く貧しく総てを失った老人に寄り添う小さなフライカ。
(この映画は、近年、ジャン=ポール=ベルモンド主演で、再制作された。ベルモンドには、一度ルーブル河畔をごく小さな犬と散歩している姿に出会った。きっと犬好きなのだろう。しかし、やはり黒白の原作の印象が強い。)
老人と小型犬とは対照的だが、もう一つ思い出すのは『フランダースの犬』。少年ネロと大型犬パトラッシュ。日本人には、もともと人気があった作品らしいが、特に名作漫画で有名になった。ルーベンスの名画の前で 力尽きた少年を最後まで暖め、共に息絶えたパトラッシュに涙した子供達。彼らは、今何歳くらいなのだろうか。恐らくいずれ孫にこの作品を読み聞かせする日が来る頃だろう。
原作者のヴィード女史は、自身も大の犬好きで十何頭と暮らしていたというから、犬達の忠実な愛情については、実際、見聞きし、実感していたことなのだろう。
動物が家族という『ウンベルト』や『ネロ』、飼い主を信じて愛し続ける『フライカ』や『パトラッシュ』が、今現在、日本に沢山いるーーー。そして、彼らを救おうと日夜努力している人々もーーー。

こでまりの 花の白さや 風ある日

ペットと暮らしたい被災者の苦悩
www.youtube.com/watch?v=Bx5li-AA5ec


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Author:桐の葉も
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