真心子ちゃんと猫の写真集

孫猫真心子ちゃんが、「絶世の美女」と褒められた。これは、何度繰り返しても、嬉しい話だ。昨冬、日本に帰国する程、真心子ちゃんの通いの世話をF君に頼んだ。もと獣医で助手として働いていたF君は、わが家の歴代の猫達を、よく知っている。特に老猫ミュッセ、黒猫美実ちゃん、天使猫亜子ちゃん等は、お世話になった。F君は、猫の写真を撮るのが、趣味。真心子ちゃんも、その数日間に随分撮影してもらった。おっとりのんびり人なつこいから、理想的な被写体だったらしい。大写しの写真がたくさんある。その一枚を、日本の猫好きのご夫婦に送ったところ、冒頭の返事。
今回、「絶世の美女」は、猫の写真集の一頁を飾る事になった。F君が、これまで貯めた写真を小さな本にした。各頁に、猫達の顔の大写し。三毛、白、茶白、虎、縞、真っ黒。三角顔、丸顔、短毛。長毛。横顔、斜め、仰向け、振り向きさま。一つとして同じものはない。真心子ちゃんは、真っ正面。頁一杯に大きく顔だけ。眼をぱちんと見開いている。真心子ちゃんの眼は、こんなに丸くてこんなに碧だったかと、思う程。ひたすらあどけなく、この世の中の善い事だけ信じているようなーーー。
さっそく母に送った。
特別養老院にいる母の世話をしてくれる娘さんの中に、大の猫好きがいるそうだから、一緒にみてくれることだろう。
F君は撮影した猫達の事を、皆よく知っているそうだ。いつか、一匹一匹についての話も書きたいと言っている。
楽しみだ。


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籐椅子に猫も昼寝の窓辺かな

巴里への電話

二人のB夫人に電話をした。同じBから始まる苗字なので、電話帳では続いている。一人はB老嬢、一人はRと名前を呼び慣わしているけれど、どちらも八十数歳。
トロカデロや、エッフェル塔に住んでいた外猫達の世話を一緒にしていた仲。特に、エッフェル塔の最後の一匹黒猫トーユーの世話は、二人が交替でみていた。もっとも、どちらも係の日でなくても会いに来ていたので、トーユーが、二人の老婦人の間に挟まれてベンチにすわっている写真がある。
年老いたトーユーはB老嬢に引き取られて、大往生をした。
M氏の愛猫、フェビウスも、二人の世話になった一匹。雪の朝の捕獲は、Rがいなければできなかったろう。
午後の昼寝の終った頃を見計らって、まずB老嬢へ。此所数日涼しくて体調もいいそうだ。血圧が高く心配性で、今迄にも時々倒れている。真心子ちゃんが、肩に乗ってくる話に興じる。「モーツアルトを聞いているのね」とも。彼女は音楽好き、特にヴァイオリンが好きだと言っていた。
続いてRへ。以前贈った外猫達の写真をよく眺めてるそうだ。本人も糖尿病の持病があるが、数年前迄、病人の世話等をして働いていた。プールの猫さんたちにも会いたいと言ってくれた。
實は、トーユーが引き取られてからも、RはB老嬢の家に会いにいっていた。しかし、トーユーの死後、ちょっとしたことで仲違いをしてしまった。一生独身を通して来た人達だから、なかなか個性も強い。
それでも、お互い気にしていることは、確か。私が電話をすると、いつも「Rの様子を知っている?」「B老嬢は、どうしているのかしらね?」
一度二人を一緒に御茶に招待したいと思いつつ、今になってしまった。愛想のいい真心子ちゃんは、最高の御馳走だろう。秋になったら、是非実現しなければーーー。


生け垣に昼顔絡まる一軒家人無き庭の静寂の午後

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えりかの花

少しづつ田舎の生活も軌道に乗って来た。
町外れのプールでも、夏休みのお馴染みさんたちと顔をあわせるようになった。巴里で現代美術を扱う画商夫婦も、週末には泳ぎにくる。巴里では会わすに、田舎で会っている。兎のアリスも犬の「幸せになったドードー」も元気だそうだ。もとこの町の小学校の体育教師だった体格のいい初老の夫人も孫三人を連れて来る。男の子は、「マテオ」。いつも大きな声で注意されているので覚えてしまった。相変らず悪戯者らしい。昨年一緒に黒すぐり採りをした夫人とも、再会。ご主人のアルツハイマーは、進行しているそうだ。以前は、一緒に泳ぎに来ていたのだけれど。会うのが楽しみなのは、隣村に住むE**。髪を短く刈り上げた少年のような彼女の綺麗な泳ぎには、見とれてしまう。
午前中のプールが終れば、午後は、二階で真心子と一緒に読書。疲れて昼寝をしてしまうこともある。日が陰り出してから、庭の手入れ、というよりも冬の間の荒廃を片付ける。幸い、数年前にかなり伐採したので、以前のように足の踏み入れようもないほど灌木と蔓草が絡まっている場所は少ない。しかし、ともかく茂った茅を刈り、蔦を抜き取り、芝刈り器を発動させる。
今日は、そうして溜まった草木を、町外れの蒐集所に捨てに行った。ついでに、車で一めぐり、ソーローニュの入り口付近まで。殆ど車が通らない街道。並木がそのまま森や林に続いている。昨夜の雨に洗われて深い緑の針葉樹。ところどころに白樺の白い幹。そして、赤紫のヒースの群生。今年は早いのだろうか。もう花盛り。

えりか咲く休みに続く森の道

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管理人さんと猫のビリー

近頃では、いい管理人さんに出逢うのは、僥倖と言っていい。
フランス語でコンシエルジュ、「建物の管理人」『門番」と訳されている。しかし、もっと様々な仕事をこなす。朝夕のごみだし、階段や廊下、入り口の広間,時には中庭の掃除、郵便物の配布、不在小包の預かり、そして、留守の時には,犬や猫や小鳥、植木鉢の世話まで。大抵入り口脇の、白いカーテンのかかった硝子扉の部屋に住んでいる。出入りの様子にも目がいくのだろう。メグレ警視やタンタンも、事件が起こると、まず管理人に聞き込みをしている。
夫婦者もいるけれど、どちらかといえば、独り暮らしの女性が多い。
数ヶ月前、巴里の住まいの管理人さんが替わった。それまでは、道路を挟んで二番地先の集合住宅の管理人が、兼業していた。夫婦者だが、仕事は夫の方がしていた。いつも不機嫌そうな顔で、取りつくしまも無い。奥さんは奥さんで、休暇の間の郵便物の転送でも頼もうものなら、「うちの仕事ではありませんよ。50世帯の面倒をみているんでうからね」と、剣もほろろ。年末の手当や、葡萄酒の差し入れなどでご機嫌をとっても、愛想の良い顔は長く続かなかった。
それが、今度は隣の建物の管理人さんが、兼ねてくれることとなった。
実は、彼女は知らなかったが、彼女の猫とはすでに顔なじみだった。道路に面した窓辺で、よく外をみていた。窓枠の外側に透明の板を填めて、陽にあたるように工夫してある。きっと可愛がっているのだろうと、微笑ましかった。薄茶色と白の長毛。かなり大きい。丸顔で、白と薄茶がちょうどよく斑、目が杏仁型に切れ長だ。立ち止まって見ていても、おっとり、逃げようとしない。「本当に、猫らしい顔ね』。思わず呟いてしまう。
わが家の真心子ちゃんは、何故か猫というより、日本人形のような顔立ちだから。
ある日、扉の前に封筒が置いてあった。新しい管理人さんの挨拶状。携帯もメールも書いてある。
数日後、わが家の建物の入り口の大鏡の枠の上を、梯子にのって掃除している姿を見た。二十年近く住んでいるけれど、こんな事は全く初めてだ。前の管理人さんは、掃除機をかけるのがやっとだった。
小柄な丸々した金髪女性が、「よいしょ」とかけ声をかけて降りて来た。まん丸い目が、すでに笑っている。
早速、猫の話。
「前に飼っていたのに、死なれてね、もう飼うまいと思っていたの。ところが、友達が会社の人から聞いたといって、貰ってくれって。そうでないと毛皮屋に売られてしまうんだって。」
そう、最近はやりのフードの縁についている毛は、犬や猫の毛が多いそうだ。
「最初はね、迷ったの、なかなか懐かなかったし。でもね、わかるでしょう。今は幸せよ」
今回巴里にもどったおりにも、好物だという山羊のチーズを届けた。命拾いをしたビリー君も、長い尾をゆさゆささせながら、すり寄ってきてくれた。

教会の丸屋根の先の鐘楼に飛び交う二羽の鳩の鳴き声

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スペクタクル=デュ=モンド

スペクタクル=デュ=モンドという雑誌をご存知だろうか?
時事分析や歴史を主とした月刊誌。大判で上質の紙を用い、写真も多い。特集記事の執筆陣の質が高いことでも知られている。大学教授は勿論、アカデミー=フランセーズやコレージュ=ド=フランスと、錚々たる面々も筆をとっている。一応右よりと評されているが、そうとはいいきれない。報道規制や思想的偏重が著しい最近の出版界では、寧ろ均衡を保ち、正論と思われる論評が多く、安心して読める雑誌だった。
美術音楽等の文化欄も優れていた。展覧会の解説は、時には一般の美術雑誌よりも充実している事があった。
定期購読者も165000人のというから、この種の雑誌としては、多いほうである。
それが、この7月8月号で、資金難の為廃刊になってしまった。52年間続いたそうである。
最終号には、第一次世界大戦会線百年ということでアーネスト=ユンガーの評伝が写真入りで掲載されていた。この1月からコレージュ=ド=フランスで聴講していたアントワーヌ=コンパニオン教授の「戦争文学」にもよく引用されていた現代独逸を代表する作家。反ナチの愛国軍人としても知られている。彼が、熱心な自然学者であったとは知らなかった。
M氏が、定期購読していたので、田舎の家の書棚には、少なくとも30年程前から揃っている。
表紙を眺めているだけでも、時代の移り変わりが感じられる。

石段の苔を落として夕涼み


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