深く掘る

気になっていた椿を、やっと植える事ができた。この冬、花屋さんから安く譲り受けた鉢植え。庭に降ろそうと巴里から田舎の家まで、持って来た。しかし、例年にない七月の猛暑で、今になってしまった。ここ数日、過ごしやすい日が続いている。陽射しは明るいが、強すぎはしない。今日も、羊雲がゆったりと青空を流れて行く。小学生の頃の水彩絵の具の色を思い出させる朗らかな青だ。
夕方から、準備する。先日買ってあった紫陽花用の土の説明書きを、珍しく丁寧によんでいたら、「紫陽花の他、西洋躑躅、牡丹、椿にも適用」とあった。知らなかった。それなら、と、紫陽花用の肥料の箱の裏側も読んでみる。やはり『西洋躑躅、牡丹、椿にも適用』。そういえば、昔、理系出身の知人が、用土肥料等も、配合物を調べて、ベランダ栽培ながら、見事に花や香草を育てていた。生き物相手の不思議さだろう。
裏庭の洋梨から少し離れた位置に定める。鍬を振り上げては、掘り起こす。深く深く、掘って行きたい。
『夢見つつ深く植えよ』。亜米利加の女流詩人メイ=サートンの作品は、読んだ事がない。『ミセス=スチーブンスは人魚の歌を聴く』と同様、この印象的な題の随筆集は、毎日新聞『本と出会う』の欄で知っているだけだ。早とちりということはあるかもしれないが、川本三郎氏の紹介文には、惹かれるものを感じた。日常の静謐と秩序を愛し、庭仕事に喜びを見いだし、老いを受け入れる詩人。(尤も、ウッドチャックを追い払うのに、猟銃は驚いた。まさか撃ちはしないのだろう。そう願う。)いつか。ゆっくり時間をかけて、読む事ができる日を楽しみにしつつーーー。
穴は、かなり深くなった。 途中、随分いろいろな根が,絡まってはびこっていたので、時間がかかった。注意書きの通りに植えて、じょうろでたっぷり水をかける。少し貝塚伊吹も剪定もしたいが、今日はやめておこう。
詩人の「猫という物静かな同居人」と違って、階下にいても走り回る音の聞こえる孫猫真心子ちゃんが、待っているだろうから。

安らへと夏の三日月色淡し


東北地震犬猫レスキュー.comborder="0">


にほんブログ村 猫ブログ 猫 海外生活へ
にほんブログ村





Profil

桐の葉も

Author:桐の葉も
Bienvenu à FC2 Blog !

Derniers articles
Archives mensuelles
Catégories
Recherche
Lien